気がつけば、もう50代。
「そろそろ家を建てるのか?」と話しながらも、気づけば年月が過ぎていました。
正直なところ、家づくりを後回しにしてきたのにはいくつか理由があります。
その中でも大きかったのが『ハウスメーカーの営業さんが苦手』ということ。
あの、ゴリゴリ押してくる感じが本当にダメなんですよね…
早く家を建てたかった夫は、ある日ひとりでハウスメーカーの見学へ。
アンケートに住所を書いたのが始まりで、そこから我が家には各社の営業攻勢が…。
玄関のチャイムが鳴るたびに、「また来たかも」と、ビクビクしていたのを覚えています。
しかも営業さんが来るタイミングに限って、夫はいつも不在。
私が一人で対応する羽目になり、毎回イヤな思いをしました。
「興味がありません」とハッキリ伝えても、「じゃあ何に興味があるんですか?」なんて返してくる、若い営業マン。
初対面でそんな質問、なんで答えなきゃいけないの?と心の中でため息…
正直「もし建てるとしても、絶対あなたからは買わない!」と思ったほどです。
中には、自社のすごさを延々と語る“上から目線タイプ”もいれば、「うちには手が届かないでしょ?」というような強気な人も。
人気メーカーの看板にあぐらをかいているような対応に、少し悲しくもなりました。
一方で、プレゼント攻めで断りにくくさせるタイプもいて、「なるほど、こういう心理作戦か」と妙に感心したり。
結局どのメーカーも個性がありましたが、いい意味で『接客の勉強』にはなったと思います。

そんな私たちも、今はようやく『ここだ!』と思える工務店さんに出会えました。
亡くなった父のアシスタントさんから紹介していただいた、地元の工務店さん。
最初の打ち合わせで感じたのは、「この人はちゃんと話を聞いてくれる」という安心感でした。
私たちの悩みを丁寧に受け止め、「それなら、こうしてみては?」と現実的な提案をしてくれる。
そして、できないことはハッキリ「できません」と言ってくれる。その誠実さが、何より信頼できると感じました。
家づくりは、金額も時間も大きな決断。だからこそ、「誰と一緒に進めるか」が大切なんだと思います。
私たちはようやく、“無理なく相談できる相手”と出会えたことで、遅ればせながらの家づくりが少しずつ動き出しています。
50代からでも、遅すぎることはない。
むしろ今だからこそ、家族の暮らし方や自分たちの価値観をしっかり見つめ直せる時期なのかもしれません。
焦らず、自分たちらしいペースで。
これから始まる新しい生活が、楽しみです。
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