18年暮らした賃貸マンションを離れる不安
私たち家族が18年間住んでいる賃貸マンションは、結婚してから子育て、近所づきあいまですべての思い出が詰まった場所です。
住み慣れた街には愛着があり、同じ時期に子育てをしてきたママ友も同い年、子どもも同級生。
環境も人間関係も心地よく、ここから離れることへの抵抗は正直とても大きいものでした。
それでも夫の実家敷地に新築するという話が進み、「これも運命だ」と前向きに受け入れるようになりました。
打ち合わせを重ねるうちに、だんだんと家づくり自体が楽しみになっている自分にも気づきます。

ママ友との関係が支えになってきた
我が家はママ友家族ととても仲が良く、忘年会や子どもの入学イベントなどでパーティーを開くほどの関係です。
子どもの進学や将来の話、お互いの仕事のことなどをお酒を飲みながらざっくばらんに語り合う、そんな時間がこれまでの子育てを支えてくれていました。
そして当然、新築計画の話題もその中に登場します。ところがそこで、思わぬ出来事がありました。
夫が突然の“マイホームブルー”に
普段の打ち合わせでは納得して笑顔で過ごしていた夫。しかしお酒が入ると一気に本音があふれ、日頃抱えていた不満をぶちまけたのです。
ママ友たちも驚き、「工務店が良くないんじゃない?いっそ契約を見直したら?」と心配されるほどでした。

土地の問題、工期の遅れ、決めることの多さ——。
どうやら夫は“マイホームブルー”に陥っていたようです。
責任の重さやプレッシャーを感じるのは、家づくりの過程では珍しいことではありません。
父が語っていた「良い家が建つための条件」
私の亡き父は生前、建築業を営んでいました。
その父がよく言っていたのが、「気が変わって変更ばかりしていると、いい家は建たない」という言葉です。
後悔したくない思いから、つい決めたことを何度も見直したくなるものです。
ですが、現場の士気が下がってしまうと、家づくり全体の流れも悪くなる。
父はそのことを私に伝えたかったのだと今になってよくわかります。
後悔しないためのコミュニケーション術

家づくりを成功させる鍵は、やはり「コミュニケーション」。
不安があればその場で解消する。小さな疑問でも担当者に相談する。
曖昧にせず、自分の言葉で気持ちを伝えることが、納得のいく家づくりにつながります。
そして何より、家族の気持ちのケアも大切です。特にマイホームブルーになりがちな夫には、プレッシャーを一人で抱え込まず話してもらう環境づくりが必要だと感じました。
一生に一度の家づくりを笑顔で迎えるために

家づくりは大きな買い物であり、大きな転機です。
だからこそ不安が出るのは当然のこと。走り出した新築計画ですが、「この家を建ててよかった」と家族みんなが笑って言えるよう、心のサポートも欠かさずに進めていきたいと思っています。


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